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今年のサクラ・その2

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 今年のサクラの開花は、全国的に遅いようだ。札幌はついこの間まで雪があった。3月末に鹿児島に行った。甲突川の桜並木は蕾もまだ固かったから、今年の鹿児島の開花は遅れたことだろう。  4月6日現在、東京都心はほぼ満開の気配である。4月4日、所用で上野に出かけた。週日の午後だというのに花見客でごった返している。サクラの樹の下の青シートは宴会の集団が占拠し、さらに新手の見物客が続々と集まってくる。歩くのにも苦労した。上野という花見の名所のせいなのかどうか、飛び交う言葉を聞くと、花見客の半ば以上が外国人だったようである。  考えてみると、花見は日本独特の文化、習俗かもしれない。その日本でもせいぜい関東あるいは関西の、それも近世以降に始まったもののようである。サクラは徒然草や西行の歌にも登場する。しかしこれは、いまのいわゆる花見とは違い、もう少し孤独で文学的な行為だったと思われる。  (2017.4.19)