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ハワイに行こう!

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 東京・大塚駅前でフラフェスタがあった。「フラ?」と一瞬思ったが、要するにフランダンス大会ですね。どうやら女性には根強い人気があるらしく、何十組が次々と登場する。50代、60代が中心のようだ。一見ゆったりした踊りがいいのだろうか。実際はどうなのか、踊ったことがないのでわからない。  鹿児島大学時代、奄美市の公民館を使って出張事業をした。講義に借りた部屋の横にフラダンス教室があって、ときどき練習風景を見ることになった。  フラダンスはハワイの伝統的な歌と踊りであるが、元々はタヒチなどポリネシア諸島から渡ってきたもののようだ。  「トリスを飲んでハワイに行こう!」は、昭和36年の寿屋(現サントリー)のPRコピーである。山口瞳がつくり、一世を風靡した。当時彼は寿屋宣伝部にいた。直木賞を取るのはこの2年後のことである。なお、昭和36年の日本人出国者数は14万人(現在は1800万人)、ハワイは遥かに遠い時代であった。  6月末、奄美にいた。飲み屋街のまん中でフラダンスを踊っていた。奄美でなぜフラダンスなのかは不明である。 (2019.7.31)

6月はいっせいに

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 6月はいっせいに花開くという歌があった。たぶん、アメリカかヨーロッパの曲ではなかったか。半年雪に埋もれる北海道育ちにとっては、じつに実感がある。春の、心が浮き立つような気分は、雪国で暮らした人間にしかわからないかもしれない。長い冬を耐えていたものが一気に解放され、花も咲く準備をはじめる。  北海道出身の作家伊藤整の自伝的小説に「林檎園の6月」という詩が出てくる。 この花が散れば  それで夢のように過ごした6月は経ってゆき(中略) ただ狂ほしく私をめぐって 緑へ緑へと季節が深まるばかり   小樽市郊外の塩谷村から小樽高等商業に通う伊藤は、通学列車で高商先輩の小林多喜二と会ったりする。    鹿児島の荒田神社の近くにブーゲンビリアの大木があった。ブラジル原産のこの木は、霜さえなければ日本の冬にも耐えるようだ。和名はイカダカズラ(筏葛)という。 (2019.7.7)