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ハリガミ考現学

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 むかし路上観察学会というのがあった。路傍のなんのヘンテツもないものを探し出し取り上げて、みんなで議論して遊ぶ。意味不明のとにかく妙な看板を探すとか。事象へのユニークな視点に味があった。学会員は、芥川賞作家の赤瀬川源平、イラストレーターの南伸坊、建築史家の藤森照信などなど、そうそうたるメンバー、まあしかし冗談学会です。そのテーマのひとつに、南伸坊・ハリガミ考現学という、町中の不思議なおつに、南伸坊・ハリガミ考現学という妙な、しかし味があるハリガミを集めるというのがあった。たしか、厚めの文庫本になっていたはずである。  そう思って周りを見渡すと、自宅から駅までの、たかだか4,5百メートルの間にも結構あるもんです。普段はまるで気がつかないのだが… ①  焼き鳥屋の前にあった通告。しかし、いくら暑いからって、修理せずに店を休むかなぁ。流行ってたのに。 ②   スナックの募集ハリガミ。20から40歳とは、なかなかアバウトでいい。界隈にやや古い感じ(ママも?)のスナックが何軒かあるが、つぶれもせずに営業している。客層は不明。 ③  気がついたのは最近だが、やや古いポスターかもしれない。まだ、生きてるのかな、この内容。需給関係が怪しい気配である。詐欺の一種ってこともあるのか。 ④  行方不明の、たぶんまだ子猫。晩年の内田百閒に「ノラや」という随筆がある。可愛がっていたネコの「ノラ」がいなくなり、百閒が必死に探し回る。結局見つからない。 ⑤白くま・スムージー。白くまは、鹿児島が生んだ国際的?ヒット商品である。昭和25年に商品化されたらしいが、いろいろ進化してるようだ。 (2015.8.24)

純喫茶、和さんのこと

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 むかしはあちこちにあった「純喫茶」を、最近はさっぱり見なくなった。その理由の第1は、チェーンの安いコーヒー店が激増してからでしょうね。もっとも、純喫茶を駆逐したコーヒーチェーンも、コンビニの100円コーヒーに追い上げられているというが。純喫茶なるものを東京で探してみたが、隅田川を渡った東のはずれの道路沿いに1つ上野駅の裏筋に1つ、ようやく発見した程度でほぼ絶滅に近い感じである。  鹿児島では中央駅横にある「門」というのが近いが、この店には純喫茶の文字はない。そもそも「純」喫茶とは、アルコール類を出さない店ということだったらしい。女給付きカフェの全盛期は昭和初めだから、その頃純喫茶も出現したと思われる。いまもその定義が生きているのかどうかは不明であるが。  鹿児島環境学の事務を一手に引き受けていた和さんが、この8月で勤めてから丸6年の任期を満了し、今月いっぱいで辞めることになるらしい。事務だけでなく、環境学本に載せたデータの、とりわけ私の論文のかなりの部分は彼女の作業の成果である。奄美や徳之島のシンポジウムや、種子島の視察など、あれこれ一緒にやりました。和(にぎ)という姓は、彼女と知り合わなけれ多分一生知らなかっただろうなぁ。 (2015.8.17)