東京通信1
4月12日に鹿児島を発って東京に向かった。東京でくらすのは5年ぶりである。わけあって新幹線でいった。鹿児島-東京間は、直線だと1000キロ弱、新幹線だと1300キロをこえる。鹿児島市内のサクラは散り際だったが、列車の窓から見るサクラは、広島、岡山進んでも咲きぶりはあまり変わらない。東京も同様で、葉桜になりつつ花がかなり残っていた。今年の異常気象のせいか、あるいは鹿児島東京の距離ほど気温の変化はないのだろうか。
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日比谷公園 |
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十二代沈寿官作・日比谷公園 |
た直後、おそらく明治37年か38年頃につくられたものだろう。つくったのは十二代沈寿官。天才がしばしばそうであるように、彼もときの風俗にはきわめて敏感であった。あるいは欧米からきた都市公園という、新しい文化につよく反応したのであろうか。いずれにせよひとつのすぐれた才能は、1000キロの距離を超えて、鹿児島と東京をこのときたしかにつなげたのである。
(2012/4/6)