某月某日

某月某日

夕張「幸せの黄色いハンカチ」ロケセット。
炭鉱住宅も映画用につくった 
 北海道、夕張へ。ここは財政破産した市として一躍有名になった。町を歩くとたしかに淋しい。イベントとして映画祭を始めたのは1990年のことだ。町中に手書きの大きな映画の看板がたくさんあった。町のはずれに、高倉健主演「幸せの黄色いハンカチ」のロケ地跡が観光施設として残されている。管理人とおぼしき男が歩いていたほか、だれもいなかった。




某月某日

徳之島闘牛・女性勢子
 徳之島の闘牛を見た。激しい。闘牛そのものも激しいが、応援がまたすごい。勝負が着くと、関係者がなだれ込んで舞い踊る。子供が勝った牛に乗ったりする。勢子は牛を励まし闘わせる役目で、危険だからもっぱら若者の仕事である。このときは女性の勢子がひとりだけいた。二十歳ぐらいだろうか?鋭い、いい眼をしていた。





梅原猛さん。右上の額の書は自筆 
某月某日

 京都銀閣寺近くの、哲学者梅原猛さんの家に行った。22年前の縄文杉登山の話などで盛り上がった。もう80代後半のはずだが気力旺盛、眼鏡なしで細かい字も読む。鹿児島のかるかんが好物だという。梅原邸は哲学の道の南の端にある。もちろんそんなヤワな名前の道は歩きはしない。




某月某日

夕陽の開聞岳
 開聞岳の写真はむずかしい。海に突き出しているせいか、いついっても逆光になる。しかしこの山の姿は美しい。葛飾北斎の富士はむしろこの山に似ているのではないだろうか。彼の富嶽三十六景では、現実の富士より高さを強調してある。その方が絵になるとの芸術的感性だろう。1年ほど前にホテルの窓から見た夕陽の開聞もよかった。飛行機雲が右手に見える。(2012/9/11)