ゆるキャラ

せんとくん
 京都駅前のホテルに「せんとくん」がいた。小坊主のあたまに鹿の角らしきものが生えている。異様といえば異様な姿で、一時、不気味だのそれなりに可愛いだのという議論で盛り上がった。その議論があったせいかどうか、いまはむしろ人気が出てきたようである。もともとは、2010年の平城遷都1300年祭のためのイメージキャラクターだった。





 都道府県をはじめ全国のかなりの自治体がこの手のキャラクターづくりをしているという。おおむね素朴で単純なものが多く、これらを総称して「ゆるキャラ」という。同種のものはむかしからあったような気もするが、いまのようなブームとなったのはここ10年ぐらいのことだろう。

阿蘇にいたくまモン
 いまや100を軽くこえると思われるゆるキャラの中で、もっとも成功しているのは、熊本県の「くまモン」だろうか。熊本だからクマでそれにカタカナでモンを付けた。単純そのものの発想だが、メタボ風の体型と顔に愛嬌がある。やはりデザインの勝利だろう。2011年のゆるキャラグランプリ(というものがあるらしい)チャンピオン。熊本にはくまモングッズがあふれている。




 ちなみに東京都には「パンダ慶次郎」というのがあるらしいが、見たことはない。名前を聞いただけで、どうもあまり受けそうもない気がする。



ツシマヤマネコ着ぐるみ
 この手の発想は行政にもある。環境省の絶滅危惧種対策の一環として、動物の着ぐるみ人形をつくっている。これまでのところもっとも人気があるのは、ツシマヤマネコの着ぐるみで、猫系は絵になりやすいのだろう。トキやアマミノクロウサギもそれなりに人気はあるらしいが、その姿には賛否があるようだ。






ぐりぶーと友だちのさくらちゃん
 ちなみに鹿児島県のゆるキャラは「ぐりぶー」、黒豚?のあたまに木が生えている。グリーンとブタからきてるのかな?ぐりぶーの評価は… 読者の判断にまかせたい。(2012/9/25)