開花宣言

今年のサクラは早い。東京は3月16日に開花宣言した。靖国神社に標準木というか標準枝があるらしい。 しかし16日に行った六義園のしだれ桜はまだまだの気配、ようやく二、三輪が咲いていた。このあたたかさだと、来週、3月24,25日ごろが満開だろう。 六義園は、元禄時代18世紀初めに柳沢吉保がつくった大名庭園である。明治初年に岩崎弥太郎が購入した。戦前に東京市に寄付され、いまは東京都が管理している。9ヘクタールの庭園の中心を大きな池が占め、その周りを回遊して楽しむ。奥の小高いあずまやから、全景が見わたせる。池にはキンクロハジロの群れと大きな鯉がいた。 何年か前、鹿児島知覧近くの山中で偶然大きな山桜を見た。ソメイヨシノにはやや食傷気味だったので、素朴な花と大木の幹が新鮮だった。 甲突川のソメイヨシノは、花の咲き方に難がある。暖かすぎて一斉に花が咲かないような気がするが、どうだろうか。 東北にもサクラの名所は多い。弘前城は一度行ってみたいと思いつつ、いまだ果たしていない。 宮城県陸前高田市は、市の中心部が津波で壊滅的被害を受けた。7万本の高田松原の、この写真の1本だけがかろうじて残った。結局枯死したこのマツに、プラスチックを注入して復元したとのニュースを最近聞いた。 東北も今年は雪が多く寒いというが、被災地のあちこちには今年もサクラが咲くだろう。 (2013/3/18)