デフレの正体

 アベノミクス効果とやらで、世間の一部は好況らしい。株価や求人の数字は好調だという。しかし末端ではまた別の、むしろデフレの継続ともいうべき動きがあるようだ。

 近くの飲料自販機の値段はどんどん下がって、いまやコーヒー100円が普通になった。消費税増税でいったん上がり、130円や110円が見られたが、現在は100円域が拡大しつつある。自販機の値段は設置者と販売会社が相談して決めると聞いたことがある。

 東京でのマッサージ店の増加は著しい。ストレスや運動不足で肩凝りが増えたのか、東京に特に多いように思える。これも最近60分3千円を切るところが出始めた。これまでの相場は1時間6千円超だから、ほぼ半額になったわけだ。

 近くに指圧、マッサージの専門学校があって、生徒とよくすれ違う。ほとんどアジア系外国人で、なぜか日本人と白人は見あたらない。中近東系も近頃散見されるようになった。毎年数十人は卒業していくのだから、マッサージ店の競争は激しくなる一方だろう。

 駅前には牛丼屋、中華チェーン店があり、ハンバーガー店も3つほどある。牛丼だと400円もかからずにとりあえず満腹になる。中華、ハンバーガーも安いものを選べば、500円で昼飯はすむ。先日行った屋久島の外食は昼でも800~900円が相場で、500円以下はないとのことだったから、大都会の方が選択の余地があるのも皮肉なことである。

  (2015.3.4)