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街の中の動物たち

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 日本では、観光地などで見かける動物が抜群に多いというのが、来日した外国人の感想である。たしかにシカは激増してどこにでもいるし、青森のサルは雪の中で温泉に入る。こんなサルは世界中で日本にしかいない。そもそもヨーロッパはとっくにサルを絶滅させてしまったし。先進国でサルがいる国は日本だけかもしれない。  動物が多いことの影響か、人間と動物の関係が近いせいか、街中にも動物がたくさんいる。クロネコ宅急便の子猫をくわえた猫は、街中でよく見かける。  天文館を歩いていたら、バー黒猫というのがあった。その近くの山之口通りに中央競馬会の馬券売り場があって、その入り口に金属製のサイがいた。名のある人がつくったという説もあるが、真偽は不明である。 (2019.3.25)

シベリアロール

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 巣鴨とげ抜き地蔵界隈をぶらぶら歩いていたら、シベリアロール発祥の店とあった。シベリアは、羊羹をカステラで挟んで三角に切ったケーキ。明治の末頃に誰かが考え出したらしい。なぜシベリアなのかはいまのところ不明である。羊羹とカステラだからそれなりに手がかかるが、どういう訳かだんだん廃れていったようだ。それでもスーパーなどで、ときどき見かける。最近買って食べてみたが思ったより旨い。シベリアロールは、ロール状にしたのが巣鴨の店の発案ということか。  鹿児島ならではの菓子がいくつかあって、げたんは、あくまきなどは、最初聞いた時にはまるでイメージが掴めなかった。奄美の黒糖もたまに買って帰るが、年寄りに意外に受けたりする。素朴なのが却って滋味深いようだ。 (2019.2.26)

開発は時計回りで

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 東京の開発は時計回りで進むという説がある。たしかに渋谷方面から横浜にかけて私鉄が引かれ、沿線の住宅地整備が進められた。高級住宅地田園調布はその代表である。  さすがに近年、西側には開発余地がなくなり、東側が盛ん開発され始めたようだ。秋葉原はいまや若者のメッカだし、錦糸町、小岩なども駅周辺のビルなどの新築改築ラッシュである。池袋の陰でひっそり大人しくしていた私の住む大塚も、JR駅ビル改築を機に、雰囲気が大きく変わってきた。  鹿児島市は、老舗の天文館が勢いを失いつつあって、中央駅周辺が一大拠点になってきた。飲み屋街も天文館離れが進み、騎射場界隈が学生相手から幅広い客層を開拓するなど、発展途上にあるようだ。店の数も、20年前に比べて倍増してるんじゃないかな。 (2019.2.1)

2018→2019

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 年末年始は、日本列島の全域に大雪が降るとのウワサがある。  正月とかゴールデンウイークとか、人が動くときは出かけないようにしているからあまりピンと来ないが。正月の都心は、車も少なくて意外に心地よいし。  年末、友人と気まぐれで鶯谷の駅近くにある焼鳥、中華屋に行った。どういう理由か、山手線鶯谷駅周辺はラブホテルが蝟集していて、飲屋もその中というか続きというか、一帯にある。年末の昼下がりだが、客は結構入っていて、しかも安い。一角に元三島神社があり、出来たての茅の輪があった。  ずい分以前の鹿児島時代、屋久島で大晦日、初日の出という時があった。たしか、NHKのゆく年くる年に屋久島が出た時ではなかったかなぁ。とすると、たぶん平成4年の12月31日だろう。  大雪の鹿児島元旦ということもあった。大晦日から降り出した雪が、正月にも残り、桜島の雪景色を数日見ることができた。市内の西郷像も雪を被っていた。 (2019.1.4)

大塚のれん街

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 大塚駅周辺がどんどん開発されていく。思えば、数年前の駅ビルの新築が大きなエポックだった。2年前には、星野リゾートのビジネスホテルが駅の近くにできた。    駅北口の「大塚のれん街」は、つい先日、突然出現した。古民家風の木造の建物に何軒かの飲み屋が入り、それが何棟か連続する。寿司、焼鳥、餃子の店やいわゆる居酒屋など、全部で十数軒はあるようだ。思ったより安く人気が出るかもしれない。    大塚駅は山手線でただひとつの、路面電車と交差する駅である。レトロな感じがいまだに残りそこが気に入っていた。しかし流れには抗せず、今風の町になっていきそうな気配である。  大塚のれん街は、鹿児島の屋台村とほぼ同じコンセプトのようだ。鹿児島の屋台村は人気がありつつ、契約上の都合か何かでなくなってしまうらしい。この屋台村が大受けしたのは、微妙に懐かしい「界隈」の気分が漂っているのがよかったのだろうか。  (2018.11.26)

唄島フェスティバル

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 10月下旬、奄美大島の「唄島フェスティバル」に行った。元ちとせ、中孝介、里アンナなど、いま売り出し中の若手唄者が勢ぞろいして新曲「懐かしい未来」を歌った。ポップス調の明るい歌で、近日発売とのことである。驚いたのは若手の唄者がどんどん出てきていることで、奄美のエネルギーを感じた。偶然だが、奄美行きの直前、ユーチューブで「We are the world」を見た。マイケル・ジャクソンとライオネル・リッチーがつくり、ボブ・ディラン、ダイアナ・ロスなど、アメリカの人気歌手45人が参加した。アフリカの飢餓と貧困解消のためのチャリティ活動で、CDの売り上げはすべて寄付される仕組みだった。  ところで、今回のイベントの副題は「奄美環境文化祭」である。「環境文化」は、屋久島で取り組んだ地域づくりのキー・コンセプトで、いわば自然との共生のことだ。屋久島以来、広めるべく頑張ってきたが、成果はいまいちであった。それから25年、今回奄美大島に突然登場したのである。それが島唄のイベントであったことが、とりわけ嬉しい。 (2018.10.30)

京大総長

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 先日、4年前からやっている研究会に京大の山極総長を招いた。ふだんは30~40名の参加者であるが、さすがにヤマギワ人気は高く、70余名が参加した。彼の話はいつも具体的で、さわやかな風が吹くような気分になる。いつかテレビでやった、アフリカのゴリラと二十数年振りに再会する(山極さんと壮年に成長したゴリラの)姿は感動的であった。   鹿児島環境学の旗揚げのシンポジウムは、9年前の平成21年1月に鹿児島大学稲盛会館で開催された。基調講演に山極さんを招いた。  会場一杯、300名の聴衆が、彼の話にグングン惹きつけられていくのがわかる。彼のサル学は屋久島から始まり、のちにアフリカでゴリラの研究をすることになる。  研究会の後飲みたかったが、どうしても新幹線で帰らなければならないという。タクシーで東京駅に行くのを見送った。雨がどんどん激しくなる。 (2018.9.28)

いちごかき氷

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 暑い。今年は暑い。  全国的には30℃代後半は当たり前で、40℃超もすでにあちこちあるようだ。金足農業のエースもバテるはずである。  むかし小学校で習ったのは、たしか山形市40何度かが日本記録ということだった。この記録はずい分長い間破られなかったのではなかったか。   札幌時代、巨人阪神戦の甲子園球場が37℃と聞いても、まるで実感できなかった。京都に暮らし始めたある日、目覚めたらこれが初の35℃体験だった。泳ぐように近くの喫茶店に行って、ようやくひと息ついた。その35℃が、いつの間にか東京でも珍しくなくなった。  こう暑いとかき氷を食べたくなる。できれば昔ながらの単純なヤツがいい。昨年8月、神田駅近くの喫茶店でかき氷を食べた。オーソドックスないちごシロップのかき氷だった。  かき氷といえば、鹿児島名物の白くまは昭和21年に発明されたらしい。とにかく大きく、彩(いろどり)で、チェリー、レーズン、ミカンや緑の寒天などが刺してある。 (2018.8.23)

じろう物語

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 大塚に引っ越してきてすぐだった。自宅裏の路地にひん死の猫がいた。せいぜい生後1ヵ月、獣医に連れて行ったが「とても育たない。これもなにかの縁だから家で看取ってあげなさい」と言われ、ガッカリして帰ってきた。これがなぜか甦って、今年の5月まで14年間生きた。名はじろうという。  茶虎の大型の雄猫だが気はやさしい。前からいた阿蘇出身の10才年上の猫に可愛がられた。4年前、これも駒込の道端の植え込みで拾われた妹猫を、いじめることもなく仲良く暮らした。路地時代にかかった病気のせいか、終生片目だった。室内での生活にとくに不自由はないようであった。家人の引っ越しに付き合って、東京→鹿児島→東京と移動した。鹿児島から戻るときは開通したばかりの新幹線に乗った。大阪乗り換えで7時間かかった。  猫は最初の1年が人間の20年に、その後1年が4年換算で年をとるという。その計算でいくと、14才は72才になる。長寿とまではいかないが、一度は獣医に見放された命だからよく生きた方だろう。 (2018.7.23)

花の6月

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 6月はいっせいに花開くというが、これはヨーロッパのことだろう。日本は梅雨の盛りで、東京でもこの時期はむしろ花は少ない。札幌は名物のライラックが咲くのが6月で、ライラック祭りも6月にある。北海道は梅雨もなく、ヨーロッパに似た気候のようだ。先日調べたら、イタリアのミラノと日本の最北端・稚内の緯度が同じだったのには驚いた。イタリアは、ヨーロッパでも南にあるという先入観があったし。何年か前、稚内に近いサロベツ湿原に行ったことがある。地元の人が10年に一度と言うほど、エゾカンゾウの黄色い花が湿原一面に咲き誇っていた。あれもたしか6月だったように記憶している。  屋久島は海抜ゼロメートルから2千メートルまであるから、標高順ごとにさまざまな花が咲く。屋久島シャクナゲが咲くのも5月から6月だ。数年前に屋久島の北の吉田集落に、里のエコツアー体験に行った。じつに楽しく、地元の主婦グループがつくってくれた昼食もすこぶる美味しくて大満足だった。  (2018.6.25)